【東住吉事件】怪しすぎる両親に無罪判決が言い渡されるのか...?
1995年7月22日に大阪府大阪市東住吉区で発生した大阪女児焼死事件。長女に性的虐待していた怪しすぎる両親には再審が認められ、無期懲役が一変、無罪になる見通しです。冤罪であったのでしょうか。真実は一体...。
▼東住吉事件
1995年7月22日に大阪府大阪市東住吉区で発生した事件。
出典 東住吉事件 - Wikipedia
住人である内縁の夫、母親、長男は屋外に脱出したが、駐車場に隣接する浴室で入浴中だった長女は焼死した。
出典 東住吉事件 - Wikipedia
1500万円の生命保険金母親と内縁の夫は死亡した長女に死亡時支払金1500万円の生命保険契約をしていたこと、長女の死亡に対して保険金支払いを請求したこと、母親と内縁の夫に約200万円の借金があったことから、警察は借金返済のための保険金詐取目的の殺人との疑いを持ち、1995年9月10日に母親と内縁の夫を逮捕した。
出典 東住吉事件 - Wikipedia
事件当時の2人
青木恵子被告と内縁の夫だった朴龍晧被告
無期懲役刑裁判で母親と内縁の夫は、「捜査段階で警察に拷問され、虚偽の供述をさせられたが、自分はこの事件にいかなる関与もしていない、無実である」と主張した。裁判は下記のとおりの経過・結果になった。
出典 東住吉事件 - Wikipedia
1999年5月18日 - 大阪地裁は物証の証拠調べ請求を却下して、母親と内縁の夫に対して無期懲役の判決をした。母親と内縁の夫は無実・無罪を主張して控訴した。
2004年12月20日 - 大阪高裁は控訴を棄却した。母親と内縁の夫は無実・無罪を主張して上告した。
2006年11月7日 - 最高裁は上告を棄却し、母親と内縁の夫の無期懲役刑が確定した。
▼異例の再審を認め、刑務所から釈放へ
時系列
平成24年に大阪地裁が再審を認める決定。大阪高裁が改めて再審を認め、刑務所から釈放されました。検察側は最高裁に特別抗告せず、今後、無罪に向けた再審が始まることが決まりました。
出典 時論公論 「再審開始へ 見過ごされた自然発火」 | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
自白調書が根拠になった無期懲役判決
当初の有罪判決の根拠2人は殺害を計画し、朴さんが住宅の車庫に止めてあった車からガソリンを抜き取り、これを車庫の床にまいてライターで火をつけたとしていました。目撃者の証言や有力な物的証拠はなく、捜査段階での自白調書が有罪判決の大きな根拠になっていたのです。
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再審認める
再審請求で注目されたのが火災の再現実験弁護側が現場を再現し、自白通りにガソリンをまくと、気化したガソリンが車庫にあった風呂釜の種火に引火してしまいました。しかも、ガソリンをすべてまき終わらないうちに激しく燃え上がり、ライターで火をつける余地がないどころか、朴さん自身も火だるまになってしまうという根本的な疑問が生じたのです。再審を認めた大阪高裁は、「自白の内容は放火の実現可能性が乏しく、火災の客観的状況と整合しない」と指摘しています。つまり、自白の核心部分に大きな矛盾が生じたことで、その信用性が揺らいだわけです。
出典 時論公論 「再審開始へ 見過ごされた自然発火」 | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
自然発火?
自然発火の可能性そして決定的だったのが、車からガソリンが漏れたことによる自然発火の可能性が出てきたことです。車は火事の直前にスタンドで給油していましたが、その際、ガソリンを継ぎ足して入れたことで、満タンの規定の容量を超える量が燃料タンクに入っていたのではないかと指摘されています。これに様々な要因が加わるとタンクの中の圧力が高まり、さらに、給油口のキャップの締め方が不十分だと給油口からガソリンが漏れ出すおそれがあると専門家は指摘していて、実際に同じタイプの車でそうしたケースが複数あったことも報告されました。
出典 時論公論 「再審開始へ 見過ごされた自然発火」 | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
信用が認められず、無罪である可能性が高まったしかも、捜査の実況見分の写真をよく見ると、給油キャップが完全に締まっていなかったこともわかりました。ガソリンが自然に漏れ出したとすれば、やはり、風呂釜の種火に引火することが考えられるわけです。大阪高裁は「自然発火の具体的な可能性が明らかになった以上、自白に信用性は認められず、無罪であることがより高まった」としています。
出典 時論公論 「再審開始へ 見過ごされた自然発火」 | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
見抜けなかった裁判所
もっと早い段階で再現実験を行っていれば。。。再審を認めた大阪高裁は、「再現実験や自然発火に関する証拠が当初の裁判に出されていたら有罪にはならなかった」とも述べています。実際、捜査段階で警察や検察が風呂釜の種火からの引火を検討した形跡もありますが、風呂釜が焼け焦げていなかったことなどから早々にその可能性を排除してしまいました。有罪と判断した裁判所もこれを追認し風呂釜の引火説を否定していました。しかし、当時から自白の矛盾や自然発火説が縷々主張されてきたわけで、大阪高裁が言うように、もっと早い段階で再現実験を行っていれば有罪の判断に合理的な疑いが生じたはずです。
出典 時論公論 「再審開始へ 見過ごされた自然発火」 | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
疑わしきは被告人の利益に
確定的な証拠がない場合は無罪にしようとする考えです
「犯人に違いない」という思い込み自白にこだわるあまり、これに引きずられた感が否めないように思います。しかも自白には、犯人しか知り得ない「秘密の暴露」がなかったとの指摘もあります。捜査や裁判が、「犯人に違いない」という思い込みに立ち、事故の可能性を十分に吟味しなかったと批判されても仕方のないところです。再審の開始は、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の原則に則った判断と言えますが、それ以上に2人が20年間収監された事実は重く、当時の裁判でこの原則を徹底できなかったことへの警鐘と受け止めなければなりません。
出典 時論公論 「再審開始へ 見過ごされた自然発火」 | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス
釈放された2人
▼それでも怪しい点が幾つかある
母親と内縁の夫の借金額は約400万円であったのに関わらず、4,050万円のマンションを仮契約
出典 東住吉事件 - Wikipedia
娘に災害死亡保険1,500万円をも契約息子にも災害死亡保険(保険金2,000万円)を契約 している。
出典 【東住吉事件】
内縁の夫自身が死亡した長女に対して性的虐待を行なっていた。取り調べの供述だけでなく支援する会へのメッセージでも「性的虐待をした重い自責」と認めており、弁護人や支援者の主張と相違する。司法解剖の結果、女児の膣内から内縁の夫の精子が発見されている。
出典 東住吉事件 - Wikipedia
女児だけを入浴するように指示をしていた
出典 東住吉小6放火殺人冤罪事件の朴龍晧の報道されない過去の真実 - ニュース/情報
風呂釜と同じ空間内に密閉された車庫家族3人は家から逃げ出したのに、何故か娘だけは逃げ遅れた。
出典 東住吉小6放火殺人冤罪事件の朴龍晧の報道されない過去の真実 - ニュース/情報
▼判決は2016年8月10日
おおむね無罪判決が出る見通し。