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会社への恨みから無差別殺人...マツダ本社工場連続殺傷事件の全貌

2010年(平成22年)6月22日に広島市南区及び安芸郡府中町にあるマツダ本社工場で発生した通り魔事件。犯人は、広島市安佐南区上安2丁目に住んでいた同社の元期間従業員、引寺利明(当時42歳)だった。マツダへの恨みから無期懲役が確定した。


マツダ本社工場連続殺傷事件


2010年(平成22年)6月22日に広島市南区及び安芸郡府中町にあるマツダ本社工場で発生した通り魔事件。
出典 マツダ本社工場連続殺傷事件 - Wikipedia




・暴走した車が歩行者をハネる



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2010年6月22日午前7時半頃、広島市南区にある「マツダ自動車」本社工場・宇品東地区で、乗用車が突然、通勤途中だった従業員達を次々と撥ねる事件が起きた。
出典 http://gscbusters.web.fc2.com/gscb_hp_page06_case04.html


この暴走車は、まず工場の東正門で2人を撥ねた後、さらに正門から侵入して構内を走り回り、立て続けに5人を撥ねた。
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その後、暴走車は工場を出て、約800m離れた南区府中町にある同工場・大洲地区にも侵入。構内でさらに4人をはねた後、北門から敷地外へ出て逃走した。
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暴走者に撥ねられた被害者全員が病院に救急搬送されたが、その内、社員の男性(当時39歳)が死亡、他の10人も重軽傷を負った。
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●元従業員の引寺利明




犯人は、広島市安佐南区上安2丁目に住んでいた同社の元期間従業員、引寺利明(当時42歳)だった。
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犯行後、引寺容疑者は事件現場から北東に5km余り離れた府中町瀬戸ハイム4前の路上で、自ら110番通報して「わしがやった」と告白。
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駆け付けた県警広島東署員によって、その身柄を確保された。
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マツダに関わっていた人生



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知人らによると、日ごろからスポーツカーやテクニックを紹介する雑誌を買い込んでいたという引寺容疑者。その人生は、マツダとともにあったといえる。
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事


事件の舞台となった広島市府中町は、マツダを頂点に自動車関連企業が集中する企業城下町。引寺容疑者の父親も元マツダ社員だ。
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事


広島市内の工業高校を卒業後は、下請けの大手自動車部品メーカーに、正社員として就職。内装の試作を担当した。
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この会社を6年半で退職すると、その後の大半は派遣社員契約社員として10以上の職を転々とした。その多くはマツダ関連の工場だった。
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事


事件前日まで派遣社員として働いていたのも自動車部品工場。派遣元に提出した履歴書には「今まで自動車関係の仕事が多く、その経験を生かせる」と書き、担当者に熱意を感じさせていた。
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・車が趣味で「走り屋」



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引寺容疑者が独り暮らししていたアパートの住民は「この5~6年間で、スポーツカーなどの車を4台ほど買い替えていた」と証言する。
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20歳前後のころには「走り屋」として知られており、仲間たちが集まる広島市近郊の通称・畑賀峠などに連夜通った。
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当時の走り屋仲間によると、テクニックは「中の中」。仲間内では気さくに話をし、「自動車レースなんかの話を、早口で楽しそうにしていた。会話の8割は車だった」と振り返る。
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だが、仕事が安定しない一方、趣味の車に多額のお金を費やしたためか、2年前に多重債務を抱えて自己破産し、生活保護を受給するなど生活は困窮した。
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マツダへの恨み



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引寺容疑者はマツダ工場在勤時に、社員から集団で様々な嫌がらせをされたと訴えた。
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新聞社の取材に対し、「会社の駐車場に止めておいた自分の車のヘッドライトやドアミラーなどを何者かに勝手に動かされたり、ロッカーの衣服を隠されたりした。上司に相談したけど何の対応もしてくれず、むしろ容認している様に感じた。」と説明。
出典 http://gscbusters.web.fc2.com/gscb_hp_page06_case04.html


やがてマツダ企業全体が憎いという気持ちになり、感情が爆発して犯行に及んだそうだ。
出典 http://gscbusters.web.fc2.com/gscb_hp_page06_case04.html


県警やマツダによると、そういった職場でのトラブルは確認されていない。しかし、その供述からは、自分の人生で大きな位置を占めたマツダへの鬱屈した心境が読み取れる。
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事


秋葉原の犯人の気持ちがわかる。マツダに車で突っ込んでやろうか…」
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事


ある知人男性は、ニュースで事件を知ると、前夜に会った引寺容疑者がふと漏らした言葉を思いだした。
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事


マツダに恨みがあり、秋葉原のようにしてやろうと思った」。
出典 殺人暴走…男が抱えるマツダへの鬱屈した思い | 日々の出来事




無期懲役判決が確定


・裁判では責任能力を争った



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2012年1月、裁判員裁判の初公判が広島地裁で開かれた。
出典 マツダ工場暴走事件 裁判員裁判の初公判、開かれる | 企業法務ナビ


引寺被告人は、「8人目までは認めるが9人目からは認めない」と起訴内容を一部否認。死亡した男性は11番目に車に衝突した。
出典 マツダ工場暴走事件 裁判員裁判の初公判、開かれる | 企業法務ナビ


弁護側は公判前整理手続きで、動機と行動が合理的に結び付かないなどとして「心神喪失責任能力はない」と無罪を主張し「工場で騒ぎを起こすことが目的だった」と殺意を否定。
出典 マツダ工場暴走事件 裁判員裁判の初公判、開かれる | 企業法務ナビ


検察側は捜査段階の精神鑑定結果から被告人に「完全責任能力があった」としていた。公判前の精神鑑定は計2回実施された。
出典 マツダ工場暴走事件 裁判員裁判の初公判、開かれる | 企業法務ナビ






・死刑もあり得た裁判での無期懲役


2012年(平成24年)3月9日、広島地方裁判所は被告人の完全責任能力を認め、求刑通り無期懲役の判決を下した。
出典 マツダ本社工場連続殺傷事件 - Wikipedia


2013年(平成25年)3月11日、広島高等裁判所は「被告に殺意があり、完全責任能力があると認めた一審判決に不合理があるとは認められず、法令適用の誤りもみられない」として、被告側の控訴を棄却した。
出典 マツダ本社工場連続殺傷事件 - Wikipedia


2013年9月24日、最高裁判所は被告人の上告を棄却し、一審・二審の判決が確定した。
出典 マツダ本社工場連続殺傷事件 - Wikipedia




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