再審請求中の死刑執行..長崎雨宿り殺人事件
1977年(昭和52)9月24日に長崎県で発生した強姦・強盗殺人事件。小野照男は、自力で六度再審請求を起こした。しかし、再審請求中の1999年12月17日、死刑が執行。再審請求中の執行は異例だった。
●長崎雨宿り殺人事件
1977年(昭和52)9月24日に長崎県で発生した強姦・強盗殺人事件。
出典 昔の事件: １９７７年９月 長崎、雨宿り殺人事件
・親切にしてもらった老婆を..
1977年9月24日、小野照男は、長崎県内で一人暮らしの家に押し入って金品を強奪しようと周辺を物色していた。
出典 長崎雨宿り殺人
たまたま雨が降ってきたため、近くで海の家経営で一人暮らしのＡ子さん(68)宅で雨宿りを依頼したところ、Ａ子さんは快く小野を部屋にあげた。
出典 長崎雨宿り殺人
小野と女性は初対面であったが、何かと小野に親切にしてくれた。
出典 長崎雨宿り殺人
ところが小野は、Ａ子さんに突然襲い掛かり嫌がるＡ子さんを無理やり強姦した。その後、角材で頭部を多数回にわたって殴打しＡ子さんは脳挫傷により死亡した。
出典 長崎雨宿り殺人
殺害後には屋内を物色し、現金約２万円を奪って逃走した。
出典 ニッポンリポート・平成の死刑・喜びの暗転
翌日深夜、奪った金で酒を飲み、道路上で泥酔して寝込んでいるところを保護され、現場の遺留指紋と一致したため、逮捕された。
出典 ニッポンリポート・平成の死刑・喜びの暗転
・前科があった男
出典 www.aflo.com
小野は1965年にも大分県内の飲食店で知り合った人を殺害しており、懲役13年の判決を受けた。
出典 昔の事件: １９７７年９月 長崎、雨宿り殺人事件
1976年11月に仮出所し知人宅に世話になっていたが、現金49万を盗んで逃げていた。 今回の事件は仮出所から10ヶ月余りの出来事だった。
出典 昔の事件: １９７７年９月 長崎、雨宿り殺人事件
強盗殺人、強盗強姦などで起訴され、「今後も凶悪な重大犯罪を犯す可能性は極めて高い」などとして、1978年9月、死刑判決を言い渡される。
出典 ニッポンリポート・平成の死刑・喜びの暗転
・死刑判決
一審、二審では殺人を認めたが、上告審途中から無実を訴える。
出典 死刑確定囚（1981〜1985年）
最高裁では、雨宿りをさせてもらった家で、トイレに入って出てきたとき、知らない男が女性を殴った直後のような格好で立っていた。「貴様、何をするか」と声を出したところ、その男が逃げ去った……と訴えた。
出典 死刑確定囚（1981〜1985年）
1981年6月16日、死刑が確定した。
出典 死刑確定囚（1981〜1985年）
・自力で再審請求
死刑が確定して以来、弁護士を使用せず、自力で六度再審請求を起こした。訴えは、『やっていない』というような抽象的なものだった。
出典 ニッポンリポート・平成の死刑・喜びの暗転
四国在住のベテラン弁護士が代理人となり、1999年12月に8回目の再審請求を申し立てる。
出典 死刑確定囚（1981〜1985年）
1999年12月17日、62歳没。再審請求中の執行は異例だった。
出典 死刑確定囚（1981〜1985年）
・関連まとめ
