獄中から新たな殺人を告白・映画『凶悪』の元となった上申書殺人事件

2005年、獄中の死刑囚が新たな殺人を告白した。本・映画にもなった「凶悪」事件。

映画「凶悪」の元となった事件
リリー・フランキーが演じる「先生」
ピエール瀧が演じる「死刑囚」
出典 www.amazon.co.jp

死刑判決を受けた元暴力団組員の被告人が、新たな殺人2件と死体遺棄1件を告白。

元暴力団組員が「先生」と慕っていた不動産ブローカーが3件の殺人事件の首謀者として告発された。
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

元暴力団組員に取材を続けていた雑誌『新潮45』が2005年に報じたことによって、世間から大きく注目されるようになり、「先生」が関与した1つの殺人事件について刑事事件化した。

●死刑囚の新たな告白

暴力団員・後藤良次

億単位の金を入手した「石岡市焼却事件」
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

1999年11月中旬に「先生」が金銭トラブルを巡ってネクタイで男性の首を絞めて殺害し、茨城県石岡市のある会社まで運び、敷地内の焼却場で、「先生」が新聞紙を丸めて火を付け廃材と一緒に焼いた。
被害男性は推定60歳代だが名字しかわからなかった。遺体が焼かれて残っていないだけでなく、身元確認も困難な状況となった。
この事件で「先生」は「億単位の金」を入手した。

7,000万円を入手した「北茨城市生き埋め事件」
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

1999年11月下旬に「先生」が埼玉県大宮市の資産家男性を水戸市の駐車場で拉致して北茨城市の「先生」の所有地まで運んで穴を掘り、穴の中に入れて生き埋めにして殺害した。男性の土地はいったん「先生」名義になった上で、その後売却された。しかし、「先生」所有の土地で遺体が見つからなかった。
そもそも、被害男性は身寄りがないため、DNA鑑定しても本人確認が難しいという問題があった。
この事件で「先生」は約7000万円を入手した。

1億円の生命保険金を入手した「日立市ウォッカ事件」
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

茨城県のカーテン店経営者の家族3人より殺害を依頼された「先生」は、2000年7月から日立市の事務所等で軟禁状態に置き、糖尿病と肝硬変を患っていた被害者の体調悪化を狙って、1ヶ月間にわたって大量の酒を与えた。
8月にウォッカを無理やり飲ませ、病死に見せかけて殺害、遺体を七会村の山中の林道に運んで遺棄した事件。
残された家族は生保会社2社から約1億円の生命保険金を手にしたが、大部分の保険金は「先生」たちによって山分けされた。

●後藤死刑囚は「先生」の裏切りが許せなかった

「先生」こと三上静男
不動産ブローカーだった

後藤は殺人事件の報酬を受け取る約束が、直前に別の刑事事件で逮捕・長期勾留されたことで「先生」に反故にされた。
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

また、世話を頼んだ舎弟が自殺した際に舎弟の財産が「先生」の手により処分されたことで後藤は告発を決めた。
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

●「先生」には無期懲役

出典 amanaimages.com

告発されていた3つの殺人事件の内、日立市ウォッカ事件が保険金殺人として刑事裁判となった。
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

裁判の結果、首謀者である「先生」は無期懲役が言い渡された。
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

死亡現場に立ち会った後藤には懲役20年が言い渡された。
出典 上申書殺人事件 - Wikipedia

死刑が確定しているの為、死刑＋懲役２０年

保険金殺人の依頼をした死亡者家族3人に懲役13～15年が言い渡された。
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