復縁し再婚した後から始まった地獄の虐待..野田小4女児虐待事件
2019年1月に千葉県野田市で起こった、小4女児が両親の虐待が原因で死亡した事件。長女に大便を持たせ、暴力を振るうなどの虐待をした父親の栗原勇一郎には懲役16年の判決額だった。
●野田小4女児虐待事件
2019年1月に千葉県野田市で起こった、小4女児が両親の虐待が原因で死亡した事件。
出典 野田小4女児虐待事件 - Wikipedia
●栗原勇一郎
勇一郎は1978年、成田空港で整備士をする父とキャビンアテンダントの母のもとに生まれ、
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
8歳のときに千葉県野田市の現在の実家に引っ越してきた。地元の小中学校を卒業後、埼玉県内の高校に進学。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
小学校から野球をやっていて、高校のころには工場やコンビニでアルバイトをしていた。明朗快活で友達が多い子だったと母親は言う。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
一方、同級生は「小学校のときから数人の生徒と弱い者いじめをしていた。自分より弱い者には強く出るタイプ」と言う。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
大学を出た勇一郎は父に憧れJASの子会社に就職するも数年で離職。その後、都内のガス会社に就職するが'07年には離職。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
・最初の結婚も暴力が原因で破綻
2007年頃、1度目の結婚。子供も授けたが、勇一郎の暴力が原因で離婚。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
・両親の援助で沖縄へ、そこで出会った妻・なぎさ
結婚、しかしすぐに離婚
出典 www.gettyimages.com
沖縄に気分転換に行きたいと言い、仕事もやめていたので引っ越し費用と生活費を貸し、月に15万円から20万円両親が援助。総額は2000万円だったと言う。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
沖縄に渡り、観光関係の仕事についた勇一郎は、のちの妻・なぎさと出会い'08年2月に結婚。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
しかし同年9月に心愛ちゃんが生まれてすぐに夫婦は別居、'11年に2人は離婚。またもや勇一郎の暴力が原因だった。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔（週刊女性PRIME） - Yahoo!ニュース
・復縁して再婚し、千葉へ移り住む
心愛ちゃんとなぎさは勇一郎の支配から逃れたものの、'16年に8年ぶりに再会し復縁。'17年に再婚する。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔
6月には次女が生まれ、母親のなぎさは産後うつで沖縄にひとり残ることに。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔
8月、勇一郎は心愛ちゃんと次女を連れて野田市のアパートに移り住む。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔
勇一郎は入院中のなぎさを無理やり連れ出し転居させ、心愛ちゃんの地獄の日々はこのころから始まった。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔
●始まった虐待の日々
「夜中にパパに起こされて立たされたり、『妹の世話をしろ』と言われ、毎日が地獄だった」。心愛さんは野田市に転居後の数カ月間の様子をそう明かしたと、母親は証言した。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
１０月下旬ごろになると、母親が夜中に目を覚ました際に心愛さんが床に正座していることがあった。心愛さんの隣には勇一郎被告。「心愛が勝手にやっているんだ」。母親は何度かやめさせようとしたが、被告は聞かなかったという。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
１１月４日昼すぎ、心愛さんが自宅の脱衣所で号泣する様子が被告の携帯電話に記録されていた。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
１１月５日には、母親は心愛さんから「パパにたたかれたり、蹴られたりする」と打ち明けられた。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
・先生、どうにかできませんか
心愛さんは１１月６日、当時通っていた小学校のいじめアンケートに「お父さんにぼう力を受けています。先生、どうにかできませんか」と記し、助けを求めた。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
アンケートの記載内容について、小学校の元担任は法廷で「衝撃だった」と述べた。アンケートについて心愛さんに聞き取りをすると、
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
自分の手で頭を下に押さえ付けるしぐさをして被告による暴行を再現したといい、「昨日も背中や首を蹴られ、頭を殴られた」と訴え、泣きながら頭を痛がったという。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
・児相へ保護され虐待を訴えるも強引に連れて帰る
千葉県柏児童相談所が心愛さんを一時保護したのは１７年１１月７日。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
児相職員は法廷で、心愛さんが「お父さんに夜中に起こされる。寝不足で学校に行くのがつらい」「お父さんが怖いから家に帰りたくない」と訴えたと証言した。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
１８年２月下旬、児相職員が心愛さんと面接するため祖父母宅を訪れると、祖父から連絡を受けた被告が同席した。「お父さんに叩かれたというのは嘘です」という手紙を示し、「一時保護には本当に納得していない。個人として訴える」とすごんだ。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
法廷で被告は手紙の文面を「考えたのは私」と説明。「心愛が一緒に暮らしたいと言っていると聞いた。児相に不信感が募っていた」という。３月以降、被告は条件を守らず、心愛さんを自宅に連れ帰った。
出典 東京新聞:「助けて、ママ。お願い」 心愛さん虐待死 裁判からたどる「密室」の記録:社会(TOKYO Web)
●エスカレートしていった虐待
7月頃から、殊更に家族から疎外するような言動をしたり、長時間にわたり廊下や浴室、玄関に立ち続けさせ、
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
あるいは屈伸をすることを無理強いしたり、さらには身体にあざが残るような暴力を振るったりするようになった。
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
・浴室で大便を持たせる..
浴室内で、心愛ちゃんに便器を用いず排便させ、その大便を手に持たせたのち、カメラ付き携帯電話でそれを撮影した。
出典 心愛ちゃん虐待死事件 初公判で栗原被告が見せた涙と自己弁護 | FRIDAYデジタル
この後、母親に「お父さんと一緒に生活したくない」と話し、心愛ちゃんは勇一郎の実家に預けられることになった。ところが、実家の家族が年末年始に出かける予定があることから、再びアパートに戻されてしまう。そしてすぐにまた暴力が始まった。
出典 心愛ちゃん虐待死事件 初公判で栗原被告が見せた涙と自己弁護 | FRIDAYデジタル
・「お前みたいに暇人じゃないんだよ、こっちの３人は。」
年末年始、痣がある心愛ちゃんを外に連れ歩けないと考えて、勇一郎は予定していた家族旅行をキャンセルした。
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
「責任取れよ、年末年始、年末に戻せ。大晦日の日に戻せ。ごめんなさいって言うならやれよ。時間戻してくれよ。５日前に戻してくれよ。」
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
「俺もう何も信用してないよお前のことなんか。てか、二度と信用しねーよ。だからやるまでやらせるっつってんだろ。ガタガタ言ったってとにかくやれって言うだろ俺は。聞いてねーだろお前の話なんか。」
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
「生活があんだよ、お前と違って。お前みたいに暇人じゃないんだよ、こっちの３人は。楽しい予定もあったのに。全部お前のせいでそれなしだよ。」
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
「立てよ。行けよ。何やってんだよ。風呂場行けよ。行けっ。」などと恫喝。
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
・飢餓状態にさせ睡眠や洋服も与えない拷問生活
小学校にも登校させないまま、食事を与えず、長時間リビングや浴室に立たせ続けたり、肌着のみの状態で暖房のない浴室に放置したりするなどし、
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
水に濡れた肌着のみを着用させた心愛ちゃんに「５秒以内に服を脱げ。５，４，３，２，１。」「寝るのはダメだから」と言い、シャワーでその顔面に冷水を浴びせ続けるなどの暴行を加えた。
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
その結果、心愛ちゃんは飢餓状態及び強度のストレス状態に起因するケトアシドーシス等に陥って、ショック若しくは致死性不整脈又は溺水により死亡した。
出典 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/455/089455_hanrei.pdf
●泣きながら自己弁明、ありえない言い訳
勇一郎被告は「身に覚えがない」と無罪を主張。
出典 (2ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
心愛さんが死亡する約3週間前の昨年の元旦。勇一郎被告は心愛さんを引っ張って持ち上げては、床に打ち付けるという虐待を繰り返していた。心愛さんはぐったりし、見ていた母親は心愛さんの命の危機を感じたという。
出典 (2ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
一方、勇一郎被告は「妻が暴れ、心愛や次女が危険だったから」とまったく違うストーリーを展開。妻が突然、「テメェ、殺すぞ」と言いながら被告の胸ぐらをつかんできたという。
出典 (2ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
2人はもみ合いになり、「妻の（精神的な）病気が出ていると思い、心愛に次女を守ってほしいと言った」。勇一郎被告は「妻を止めなければと思い、妻の後ろから覆いかぶさるように止めようとした」と続けた。
出典 (2ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
・浴槽の縁に腰をかけて鼻歌を歌っていた
検察は「そんなことがあると思いますか！」と追及
出典 amanaimages.com
心愛ちゃんが死亡した経緯について、勇一郎被告は、立たせたことは認めたものの、「心愛が自ら『朝まで立ちます』と言ったので立たせた」と釈明。
出典 (3ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
その後、心愛さんはリビングのストーブの前で寝てしまい、翌朝8時ごろに起こすと、心愛さんが自主的に浴室へ向かい、昼頃まで居続けたという。
出典 (3ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
検察官が「どうして浴室にいるままでよいと思ったのか」と問うと、「何度か心愛のことを見に行ったが、浴槽の縁に腰をかけて鼻歌を歌っていたのでこのままでいいかと思った」と述べた。
出典 (3ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
検察官は声を荒らげ、「心愛さんは飢餓や極度のストレス状態で亡くなったんですよ。浴室で腰かけて鼻歌。そんなことがあると思いますか！」と追及したが、「本当にあったことなのでお話ししました」とボソボソと小さな声で答えた。
出典 (3ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
●懲役16年
前田裁判長は時折、声を震わせながら、「酌量の余地はみじんもない」などと勇一郎被告を厳しく非難した。判決は、心愛さんが死亡した傷害致死事件など、起訴されている6つの事件すべてを認定。
出典 「最後の食事は1人でファミレスのチーズ入りハンバーグ」栗原心愛さんを虐待死させた父に【懲役16年】 | 文春オンライン
「尋常では考えられないほど、凄惨で陰湿な虐待だった」として懲役16年（求刑18年）の判決が言い渡された。
出典 「最後の食事は1人でファミレスのチーズ入りハンバーグ」栗原心愛さんを虐待死させた父に【懲役16年】 | 文春オンライン
被告が傷害致死罪について「冷水シャワーは額に2～3回かけただけ」などと激しい暴行を否定していた点も、「被告の主張は脈絡を欠いて不自然。都合の良い部分のみをつまみ食い的に述べている」と指摘。
出典 千葉虐待死、父に懲役１６年 地裁判決「心愛さんを徹底支配」:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)
勇一郎被告の態度を「罪に向き合っているといえない」と非難。裁判員の怒りを代弁するように声を震わせ、「異常なほど陰惨でむごたらしい虐待だ」と断じた。
出典 《野田市小4虐待死》母親・妹・妻の証言で明らかになった「鬼父」悪魔の素顔
被告人側は判決を不服として、控訴した。
出典 父親・勇一郎被告がきのう付けで控訴
・母親には執行猶予の判決
母親・なぎさ被告には懲役２年６カ月保護観察付き執行猶予５年（求刑懲役２年）の判決が言い渡された。
出典 (3ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
判決後、小池健治裁判長は「刑務所に入れることも真剣に考えたが、夫への抵抗が難しかった面を考慮した」と執行猶予の理由をかみ砕いて説明した。
出典 (3ページ目)「拷問、なぶり殺し」虐待父に懲役18年求刑 食い違う証言に検察官も声を荒らげたが、被告は…… | 文春オンライン
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