漠然と人を殺したい..殺人に快楽を求めた山地悠紀夫の大阪姉妹殺害事件
わずか２５歳で死刑が執行された山地悠紀夫元死刑囚。１６歳で母親を殺害し、２２歳で大阪姉妹殺害事件を引き起こした。「何のために生まれてきたのか、答えが見つからない。人を殺すため。もっとしっくりくる答えがあるのだろうか。ばく然と人を殺したい。」
●大阪姉妹殺害事件
2005年11月17日に大阪市浪速区のマンションで飲食店店員の姉妹が刺殺された事件。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
・姉妹の遺体が発見される
2005年11月17日午前3時40分頃、大阪市浪速区のマンションの一室から出火し、この部屋に住む飲食店員の姉(当時27)と同居の妹(当時19)が胸や腕などを刃物で刺されたり切られたりして倒れているのを消防隊員が見つけた。
出典 大阪・姉妹殺害(おおさかしまいさつがい)とは - コトバンク
2人は病院に運ばれたが死亡が確認された。部屋の一部が焼けていた。
出典 大阪・姉妹殺害(おおさかしまいさつがい)とは - コトバンク
大阪府警は12月5日、事件直前にマンション隣接の会社に侵入した建造物侵入容疑で22歳・山地悠紀夫を逮捕した。
出典 大阪・姉妹殺害(おおさかしまいさつがい)とは - コトバンク
●山地悠紀夫
山地は、1983年8月21日に山口県で生まれた。父親は建設作業員など様々な職に就いていたが、酒癖が悪く、妻や少年に暴力をふるうことがあった。
出典 山地悠紀夫事件
母親の方は再婚で、離婚した元夫との間に子供が一人いたが、手元には引き取らなかったという。親子三人の生活は厳しく、仕事で忙しい両親に代わり、父方の祖母が幼い山地の面倒を見ていた。
出典 山地悠紀夫｜犯罪・私的メモ
・母親との２人での生活
1995年1月に父親が肝硬変で死亡した後は母親と2人暮らしになった。
出典 山地悠紀夫事件
山地は、学校では目立たず、交遊関係も限られていた。中学では卓球部に所属。中学2年の頃から不登校がちとなり、3年時には3分の2近くを欠席、修学旅行などの行事にも参加しなかった。
出典 山地悠紀夫事件
就職先が見つからないまま、知人の紹介で新聞販売店で働き始めた。給料約9万円の半分を家におさめていた。
出典 山地悠紀夫事件
母親には買い物依存症の気があったらしく、山地が働いても、生活は困窮した。同僚に「母親が借金している。何に使っているのか聞いても答えてくれない」と話しており、悩んでいるようだった。
出典 山地悠紀夫事件
・16歳で母親を殺害
山地には当時、交際していた女性がいた。彼女の存在は、暗い地を這うような山地の人生で、たった一つの光だった。そんな中、母親が女性へ無言電話をかけたため、山地と母親は口論となる。
出典 山口母親殺害事件 - Wikipedia
借金の事も絡み、頭に血が上った当時16歳だった山地は金属バットで母親の頭と顔と胸などを殴り倒し母親を滅多打ちにし殺害した。
出典 山口母親殺害事件 - Wikipedia
殺害後、「返り血を流すためシャワーを浴びたら、射精していたことに気づいた」。
出典 山口母親殺害事件2000年 大阪姉妹殺害事件2005年 山地悠紀夫 - 闇のむこう
・少年院出所
出典 www.aflo.com
2000年7月31日、逮捕され、中等少年院送致された。
出典 山口母親殺害事件 - Wikipedia
少年院にいた00年秋〜03年10月、医師から「広汎性発達障害の疑いがある」と診断された。2003年に少年院を仮出所した。2004年3月に保護観察期間を終えている。
出典 大阪・姉妹殺害(おおさかしまいさつがい)とは - コトバンク
出所後、山口県内の下関市で、パチンコ店の店員として社会復帰した。半年も経つころには仕事にもすっかり慣れ、貯金もあったようだった。
出典 犯罪者名鑑 山地悠紀夫 ６ - 凶悪犯罪者バトルロイヤル
しかし、トラブルに見舞われパチンコ屋を退職。その後は知り合いのツテで、パチスロ機を不正操作しコインを盗むグループに加わった。
出典 凶悪犯罪者バトルロイヤル 犯罪者名鑑 山地悠紀夫 ７
2005年11月ごろ、グループが福岡から大阪に活動拠点を移した際に、稼ぎが上がらず、離脱したい旨を仲間に伝えグループの活動拠点のマンションを出た。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
離脱後、近くの境内や公園などに野宿をしていたが、生活のめどが立たない中で、母親殺害の際に感じた興奮と快楽を再び得るために被害者らを狙った。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
●姉妹を殺害
・事件前日の夜
事件前日未明、姉妹が住む部屋の電気が配電盤のトラブルで2回にわたって消えた。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
トラブルのさなかに配電盤周辺で、眼鏡を掛けリュックを背負っていた男が目撃された。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
・姉妹を次々と襲撃
事件当日、山地はナイフ、ハンマーなどを持ち、現場のマンションに向かった。
出典 山地悠紀夫事件
2005年11月17日午前2時半ごろ、まず飲食店での仕事を終えて帰宅した姉がドアを開けた瞬間に背後から襲撃。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
部屋に押し込んで、部屋の奥まで引きずっていって、片足のズボンと下着を脱がせ胸を突き刺し強姦。跡を残さないための工作を行った。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
約10分後には妹が帰ってきたためナイフで胸を突き刺し、姉のすぐ側で強姦した。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
山地はベランダに出て、タバコを吸った後、金品を奪い、証拠隠滅のためライターで火をつけ逃走した。その際、姉妹の胸を再び突き刺している。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
●死刑判決
2006年5月1日に大阪地方裁判所で初公判が行われた。初公判で被告人の供述が検察により読まれたが、その内容は「刺す度に性的興奮が訪れた」というものであった。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
被告人質問では「人を殺す事と物を壊す事は全く同じ事」と述べた。母親殺害との関連性についても質問されたが「自分では判断できない」と答えた。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
法廷に2万2796人分の死刑を求める嘆願書が提出されたが、被告人は検察官に「どう思う」と問われても「何も」としか答えなかった。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
2006年12月13日、大阪地方裁判所（並木正男裁判長）において、死刑判決が下された。死刑判決の瞬間も、微動だにしなかった。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
2007年5月31日付で被告人本人が控訴を取り下げ、死刑判決が確定した。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
・25歳で死刑執行
2009年7月28日、大阪拘置所にて死刑囚の死刑が執行された。25歳だった。25歳での死刑執行は37年ぶりであった。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
遺品のノートには、自分の存在について、「何のために生まれてきたのか、答えが見つからない。人を殺すため。もっとしっくりくる答えがあるのだろうか。ばく然と人を殺したい」と記している。
出典 大阪姉妹殺害事件 - Wikipedia
・関連まとめ
