【伊東干物店強殺】肥田公明に死刑判決が下るのか？

静岡県伊東市の干物販売店の冷凍庫で２０１２年１２月、女性社長ら２人の遺体が見つかった事件。２０１６年１０月２１日、静岡地裁沼津支部（斎藤千恵裁判長）であり、検察側は肥田被告に死刑を求刑した。判決は１１月２４日。

肥田公明

静岡県伊東市の干物販売店の冷凍庫で２０１２年１２月、女性社長ら２人の遺体が見つかった事件。
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◼︎伊東干物店強殺事件の概要

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2012年12月19日午前8時30分頃、伊東市八幡野の「八八ひものセンター」で、出勤してきた従業員から「男女2人が死んでいる」と消防に通報された。
出典 裁判員裁判　静岡伊東干物店2人刺殺事件

警察が駆けつけたところ、店内の冷凍庫から男女の遺体が発見された。
出典 裁判員裁判　静岡伊東干物店2人刺殺事件

2人は、「八八ひものセンター」の経営者の59歳女性と常務の71歳男性。

捜査本部は、2人の死因について、刃物のようなもので首などを切られたことによる出血性ショック死と発表した。
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2013年6月4日、強盗殺人容疑で、元従業員で無職の60歳男を逮捕。
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26日、静岡地検沼津支部は60歳容疑者を強盗殺人罪で静岡地裁沼津支部に起訴した。

◼︎アリバイ工作

事件が発覚した１２月１９日、肥田被告から「俺にはアリバイがない。店で前にもトラブルを起こしたので、疑われると嫌なので、当夜一緒にいたことにしてほしい」と電話で元交際相手の女性に依頼した。
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その当時、肥田被告から一方的に「金を貸してほしい」と電話がかかってくるだけで会ってはおらず、依頼は断ったという。

事件直後に現金約４０万円を手元にあると疑われると思い、分散させようと考えた。
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肥田被告が事件当夜からの１２時間に、５００円玉１００枚、１００円玉６００枚を含む現金約４０万円を自身の口座へ入金したり、借金の返済に充てたりしたと指摘している。
肥田被告はこの日の公判で、現金は上司から借りた４５万円や貯金箱の小銭などだったと説明。検察側が「事件後に入金した小銭の額は、店にあった両替金と一致する。店から奪った金ではないか」と質問したのに対し、「とんでもない」と否定した。

◼︎遺族感情

小淵さんの兄は「刃物で刺され、冷たい冷凍庫に閉じ込められ、出血して死んでいった時、どんなに寒かったか、どんなに痛かったか」と悲嘆。
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肥田被告に対し「事件の日、冷凍庫の前にいる慶五郎を見たというなら、どうして救急車を呼んでくれなかったのか」と訴えた。

小淵さんの姉も証人出廷し「もし犯人なら苦しんで死んだ２人と同じような思いを、自分の体で償ってほしい」と述べた。
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◼︎死刑判決が下るのか？

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２０１６年１０月２１日、静岡地裁沼津支部（斎藤千恵裁判長）であり、検察側は肥田被告に死刑を求刑した。
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ただ、凶器や犯行の目撃者といった直接証拠はなく、肥田被告は一貫して犯行を否認している。
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裁判員の判断が注目される。判決は１１月２４日。

推定無罪の原則から、状況証拠のみで有罪とするには条件がある。最高裁判例（１０年４月・大阪市平野区母子殺害事件）は「被告が犯人でなければ合理的に説明できない事実関係が含まれていなければならない」とする。
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