新潟少女監禁事件・佐藤宣行の現在
1990年11月13日に新潟県三条市の路上で誘拐された当時9歳の少女が、2000年1月28日に同県柏崎市の加害者宅で発見されたことにより発覚した誘拐監禁事件。佐藤宣行のその後と現在、少女のその後をまとめました。
佐藤宣行
1990年11月13日に新潟県三条市の路上で誘拐された当時9歳の少女が、2000年1月28日に同県柏崎市の加害者宅で発見されたことにより発覚した誘拐監禁事件。
出典 新潟少女監禁事件 - Wikipedia
監禁期間が約9年2カ月という長期に渡っていたことや、事件に関わる新潟県警の捜査不備や不祥事が次々と発覚したことなどから社会的注目を集めた。
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◼︎少女を誘拐するまで
犯人の男は、事件を起こす1年5カ月前に、柏崎市内で9歳少女に対する強制わいせつ未遂で現行犯逮捕され、懲役1年・執行猶予3年の有罪判決を受けていた。
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そして執行猶予中の1990年11月13日午後5時頃、新潟県三条市内において当時9歳であった本件被害少女の誘拐に及んだ。男は当時28歳であった。
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男は乗用車で単身移動中、下校途中の少女を発見し、「女の子が可愛かったし、側に誰もいなかったので」誘拐を決意。
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いったん少女を追い抜いてから目前で停車し、刃渡り約14cmのナイフを手に少女へ接近、正面から胸付近にナイフを突きつけて「おとなしくしろ。声を出すな」と脅迫し、車の後部に連行した。
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そして車のトランクを開け「入れ」と指示したが少女が入ろうとしなかったため、身体を抱え上げて押し込め、トランクを閉めたのち車を発進させた。
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男は自宅で少女と一緒に生活しようと考え、自宅のある柏崎市方面へ向かった。
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少女が「三条市の家に帰れるの。お父さん、お母さんの家に帰れるの」と尋ねると、男は「だめだな。これからおれと一緒に暮らすんだ」と応えた。
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自宅に到着した男は、母親に少女を見られないよう、少女を抱えて自室のある2階に上がり少女を置いたのち、改めて普通に帰宅したように装いながら自室に赴いた。
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少女に対し「この部屋からは出られないぞ。ずっとここで暮らすんだ。約束を守らなかったらお前なんか要らなくなる。」などと脅迫的な言葉を浴びせ、以後継続的な監禁を開始。
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◼︎少女の監禁生活
脅迫的な文言を繰り返し浴びせる、ナイフを突きつける、顔面を数十回殴打するといった暴行の上で、最初の2～3カ月間は自身の外出や就寝の際には少女の両手足を緊縛して身動きが取れないようにしていた。
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その後両手の緊縛は解かれたものの、両脚の緊縛については1年ほど続き、少女の脱出意志を喪失させた。
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男の雑用をこなさなかったり、少女が苦痛に声をあげたときなどにも、「スタンガンの刑」と称して暴行が加えられた。
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男は監禁期間中、軽い殴打は700回程度、力を込めた殴打は200から300回程度に及んだと供述している。
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食事は母親が男の夜食用に用意していた重箱詰めの弁当が与えられていたが、コンビニエンスストアで売られている弁当に切り替えた。
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1996年頃、男が少女の足に痣ができているのを発見、男は糖尿病に進行することを危惧し、「運動をしない以上、減らすしかないと思い」少女の食事を1日1食に減らした。男が計測すると46kgあった体重が38kgまで減少しており、少女は失神を起こすようになったが、男の対応は弁当におにぎりを一つ足したのみであった。
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排泄は、潔癖症のためトイレが使えずビニール袋に排泄していた男に倣わせ、排泄後の袋は部屋の外の廊下に放置されていた。
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虐待の一方で、男は少女に漫画や新聞などを与え、テレビ、ラジオで流れるニュースなどの内容や、男の嗜好する事柄について少女と語り合うことを好んだ。時事についての議論は、「彼女の考えが子供のままでいないように」するためであったとし、また「因数分解なんかは世の中では役に立たないけど、比例式は覚えた方が良いので教えました」と供述している。
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◼︎発覚と逮捕
1999年頃から男は母親に対してもスタンガンを使用し始め、精神病院を訪れた母親は、男の暴力が激しさを増していることを訴えた。
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担当医師は強制的手段として強制入院を提案し、母親も同意。是非を判断するため保健所職員と柏崎市職員が自宅を訪れたが、男が部屋に閉じこもったため面会はできなかった。
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1月28日、医療保護入院措置の実施のため、保健所職員など7名が男の自宅を訪れた。
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男はこれに気付き「なんで入ってくるんだ!」と抗議、激しく暴れだした。医師が鎮静剤を注射。効果が現れるまで男は抵抗を続けたが、やがて鎮静化し眠りに落ちた。
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市職員が毛布をハサミで切り開くと、中から異様に色白な短髪の少女が現れた。市職員は「あなたは誰ですか。話をしてください」、「名前は?どこから来たの」などと問い掛けたが、少女は口ごもり「気持ちの整理が付かないから」と話した。
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男の母親を呼び出し、「この女性は誰か」と訊ねたが、母親は「知りません。顔を見たこともない」と答えた。少女は「私の家は、もうないかもしれない」と話した。
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2月11日、男は警察に逮捕された。
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◼︎裁判での判決
2002年1月22日、判決公判が開かれ、新潟地方裁判所の榊五十雄裁判長は、被告人に対して懲役14年の判決を言い渡した。
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◼︎佐藤宣行の現在と少女のその後
懲役14年の刑が確定した男は収監されたが、歩行に介助が必要な状態となり、医療刑務所に移され治療を受けた。
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刑務所の生活に耐えられず、何度も八王子にある医療刑務所に入院。その際に向精神薬の処方を受けていた。そうしたことが考慮され、障害者手帳が支給された。
出典 みんなが寝静まった頃に 監禁期間は実に9年2ヵ月…新潟少女監禁事件、野に放たれた犯人が千葉県にいた！
2016年前後には刑期が終了し、現在は娑婆で生活しているとされている。
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佐藤は服役中に精神障害者と認定され、障害者2級の手帳を取得していたのだ。今は千葉県千葉市に暮らしているという。
出典 みんなが寝静まった頃に 監禁期間は実に9年2ヵ月…新潟少女監禁事件、野に放たれた犯人が千葉県にいた！
なお少女は、事件後成人式に出席し、運転免許を取得し、家族と新潟スタジアムへサッカー観戦に赴いたり家族旅行に出かけるなど、日常を取り戻しつつあると伝えられている。
出典 新潟少女監禁事件 - Wikipedia
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