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今じゃ考えられない!脱獄した死刑囚まとめ

今じゃ考えられないけど昔はあり得た、死刑囚の脱獄。脱獄が成功し、未だに消息不明な囚人もいます。


●広島護送死刑囚脱獄事件


護送中の死刑囚が...
出典 www.flickr.com


1897年(明治30年)3月30日に発生した護送中の死刑囚が脱獄した事件。
出典 広島護送死刑囚脱獄事件 - Wikipedia
1897年(明治30年)3月30日、兵庫県神戸市の裁判所で貝原喜勢冶、福永友三郎、湊蔵貞、明石章吉の4人組に死刑判決が宣告された。
4人は凶悪犯で、手口は資産家の家に押し入っては家人を針金で絞殺し金品を奪うもので悪質極まりないものであった。


4人の死刑を執行する直前に・・・
出典 広島護送死刑囚脱獄事件 - Wikipedia
4人組は死刑宣告後、九州において死刑が執行される事になり、護送されることになった。4人の死刑囚は九州まで徒歩で移送されることになったが、警察官が交代しながらリレー方式で護送された。

広島県廿日市市にある廿日市警察署に午後5時到着し留置場に宿泊することになった。

貝原と福永の2人が「寒いから」と布団の差し入れを要求した。看守の巡査はそれに応じ、小間使いに留置場に布団を差し入れさせた。

これは留置場の扉を開けさせるための口実であり、2人は不意を付いて小間使いに布団を被せ、外に出て看守を殴打し気絶させ鍵と帯剣2本を奪い、湊と明石を外に出し、東の観音村方面に赤い囚人服を纏ったまま脱獄した。


逮捕
出典 広島護送死刑囚脱獄事件 - Wikipedia
広島市佐伯区五日市市街を通行中との急報が五海市駐在所にもたらされた。

同駐在所の巡査壱岐盛丈が駆けつけたところ、付近の住宅で女性を切りつけて家内を物色中の貝原と福永の2人を発見した。

2人は帯剣で襲い掛かってきたため、壱岐も仕込杖に装備された刀で応戦した。

斬り合いになったため壱岐は両腕を切り付けられ重傷を負ったが、福永の首を斬り落とし、貝原もメッタ斬りにして打ち倒した。

この一連の出来事に対し中国新聞明治30年6月26日の紙面は「壱岐巡査ほまれの太刀風」と表現し、療養中の壱岐のコメントを掲載し賞賛した。なお貝原は広島監獄に収監されたが、怪我が元で同年12月に死亡した。


残った1人は今も消息不明。事実上、死刑囚の脱獄が成功した。
出典 広島護送死刑囚脱獄事件 - Wikipedia
湊は壱岐の治療に駆けつけた住人に発見され警察官に逮捕されたが、明石はそのまま消息不明となり日本では珍しい死刑囚の脱獄が成功し、その後時効が成立したとおもわれる。


●栃木雑貨商一家殺害事件


母親思いの息子が・・・


1953年(昭和28年)に栃木県の南東部、芳賀郡羽村で発生した強盗殺人事件。
出典 栃木雑貨商一家殺害事件 - Wikipedia
1953年3月17日、市羽村に住む雑貨商一家3人と使用人が惨殺され、金品が物色される事件が発生した。そのうえ被害者のうち女主人と使用人には強姦された形跡があり、精液も2種類検出された。そのため、捜査機関は複数犯による凶行として被疑者を絞り込んだか、見つけ出せずにいた。

2ヵ月後に、現場のすぐ近くに住む菊池正(当時23歳)が逮捕された。東京に住む彼の妹が被害者の腕時計を所持していたことから、犯行が明るみに出た。彼の自供によれば、単独犯行であり、自身が事件前日に婚約していたことと、母親が白内障に罹患し失明しており、治療代など資金欲しさに強盗殺人に及んだというものであった。


死刑判決が出て最高裁へ上告中に・・・
出典 栃木雑貨商一家殺害事件 - Wikipedia
事実に対して争いがないため、裁判は迅速に進められ、一審は1953年11月25日に、二審は1954年9月29日にそれぞれ死刑を言い渡していた。最高裁に上告していたが、死刑が確定して死刑囚になるのも時間の問題であった。

しかし、兄から「お前のおかげで母親がいじめられて、たいへん苦しんでいる」という手紙を受け取り、母親思いの男は脱獄を決意した。背表紙に金切り鋸を隠した本を差し入れてもらい、鉄格子を切断。1955年5月11日の夜に「まことに申しわけありませんが、しばらくのあいだ命をお助けください」という書き置きを残して東京拘置所を脱獄した。男は東北本線を無賃乗車で実家に向かっていた。


「最後に母親に会わせてくれ」
出典 栃木雑貨商一家殺害事件 - Wikipedia
警察は男を捜したが、目的地は明らかであった。脱獄から11日目に実家近くで張り込んでいた警察官によって、力尽きかけていた男は確保された。この時警察官に「頼む、ひと目でいいからおふくろに会わせてくれ」と懇願し、その望みだけは大勢の警察官と新聞記者が見守る中で叶えられた。2人は涙の再会を果たしたが、これが今生の別れとなった。

この脱獄事件によって拘置所長が罷免されるなど関係者が処分された。また拘置所の鉄格子は金鋸で容易に切断できる鋳鉄から鋼鉄に交換された。


死刑執行
出典 栃木雑貨商一家殺害事件 - Wikipedia
この後、最高裁での審理は異例の早さで進められ、拘置所に戻った直後の1955年6月28日に最高裁は上告を棄却し死刑が確定した。当時の東京拘置所には死刑台がなかったため、11月21日に死刑台のある宮城刑務所へ護送され、その翌日に死刑が執行された。 大塚公子によれば、「再度の脱獄を心配して殺し急いだ印象を受けるのも無理ないことだ」という[3]。

なお、男の親族は男の脱獄を諦めなかったようで、死刑が確定した直後の7月末に男の実妹(当時19歳)が金鋸と安全剃刀を忍ばせた石鹸を差し入れようとして逮捕され、その後実家の家宅捜索によってもう一人の実妹(当時24歳)も逮捕されている。


中野刑務所看守殺害脱走事件


看守を殺害して・・・
出典 www.gettyimages.com


1961年、懲役囚だった男が看守をバールで滅多打ちして殺害し刑務所を脱走した。
出典 看守殺害・脱走事件(事件史探求)
清水義平(当時25歳)は、服役仲間と便所で監視していた看守をバールで滅多打ちして殺害し刑務所を脱走した。

その後、仲間は自首したが、清水は翌日、中学生の通報で王子駅前をうろついていたところを警察に逮捕された。昭和38年3月28日に死刑が確定した。清水は、本事件を起こしたため数年で仮出所するところを死刑囚となってしまった。


死刑執行
出典 日本における死刑囚の一覧 - Wikipedia
1963(昭和38)年3月28日に死刑が確定した。1967年執行。


熊本大学生誘拐殺人事件


看守を騙して・・・


1987年、大学生を殺害後、身代金を要求した誘拐殺人事件。
出典 熊本大学生誘拐殺人事件 - Wikipedia
1987年、熊本・玉名市の田本竜也は私立大学2年生の上田さんが資産家の息子であることに目を付け、友人の結城、坂井、坂本と共謀し身代金目的の誘拐を計画した。

田本竜也は3人と共謀して、大学生を同乗していた上田さんの交際女性共々言葉巧みに誘い出し、午後9時半頃、市郊外にある小岱山の公園内に止めた車の中の二人を拉致。

男性を連れ出し、小岱山のゴミ捨て場でコンクリートブロック片で男性の頭などをめった打ちにし逃げた。

その後4被告は女性に「上田さんと佐賀で待ち合わせる」と言って、17日まで佐賀県内や福岡県久留米市内のモテル等に泊まりながら連れ回し、殺さずに12日間ホテルに監禁、強姦していた。


5000万円の身代金を要求
出典 熊本大学生誘拐殺人事件 - Yourpedia
上田さんが生きているかのように装い、上田さんの両親に5000万円の身代金を要求。福岡県久留米市内の喫茶店を受け渡し場所に指名したが、受け取りには現れなかった。

熊本県警捜査本部は上田さんが運転していた車(父親の車を借りていた)を手配し、足取りや交友関係を捜査した結果、4被告の名が浮上。4被告は女性を連れ東京まで逃走。

25日午後0時半頃、横浜市内で女性を解放した。女性からの電話連絡で、捜査員と家族が午後8時頃、JR博多駅内で女性を保護した。

その結果4人の男により上田と女性が拉致された事がわかった。4人は逮捕された。


看守が死刑囚を助ける・・・
出典 熊本大学生誘拐殺人事件 - Yourpedia
上告中の1996年12月、福岡拘置所に勾留中の田本竜也が夜間、窓の鉄格子を切断しているのを看守が発見。実は田本竜也が別の看守Aと共謀して脱獄を計画していたことが発覚する。

田本竜也とAは年齢が近いことから友人のような間柄となり、田本竜也が冗談交じりに脱獄計画をAに語っていたが、やがて親に一目会って必ずかえってくるという田本竜也の言葉を信じたAが金切りノコや現金3千円を渡していた。


看守の上司は後に自殺、囚人は死刑執行
出典 熊本大学生誘拐殺人事件 - Yourpedia
脱獄事件調査中に、当時の所長が所長室で自殺未遂を起こし、病院に運ばれた直後、飛び降り自殺。またAは懲戒免職となり、逃走援助未遂で実刑判決を受けた。今回の脱獄未遂事件により、Aを含め福岡拘置所の職員12人が減給などの処分を受けた。

2002年9月18日、田本竜也の死刑執行。享年36。死刑執行時は養子縁組により苗字を田本から春田へ改姓していた。


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